【CoachingWorld】リーダーの気づき:あなたのユーモアは従業員に影響を与える

職場でリーダーが何を言い、何をするかは、従業員に影響を与える可能性があります。

たとえば、職場でのユーモアは、従業員へのモチベーションアップや勇気づけの手段となり得ますが、セントルイスのワシントン大学の調査によると、上司のユーモアはルールを破ってもかまわない、という風潮を作り出す可能性があります。

「良性の違反理論」に則ったジョークは、事務用品を盗んだり、仲間を侮辱したり、報告書を誇張したりするなど、他の違反(侵害)もやってよいことだと、その意に反して、従業員に伝わってしまうことがあります。

アカデミーオブマネジメントジャーナルに掲載された彼らの論文では、研究者は「良性の違反理論」の例として、次のようなジョークをあげています。
「恐竜とまともな弁護士の共通点は何か?。 それは両方とも絶滅している、ということです。」

あるタイプのユーモアは、この理論によれば、「規範への違反」を引き起こします。

この場合の違反は、まともな弁護士は絶滅している、ということです。

まともな弁護士がもう一人もいない、とは誰も本当には思っていないので、この違反は良性と言えます。

つまり、この理論では、違反と良性であることが同時に起こる必要があるのです。

セントルイスのワシントン大学のオリン・ビジネススクール、組織行動学部のポスドク研究員である、Zhenyu Liaoは「あなたは従業員に何らかの規範を違反して良いと暗に伝えるシグナルを送っている」と言っています。

「リーダーがユーモアを使ってはならない、と言っているわけではありません。

ただ、リーダーは自分のユーモアにもっと注意を払うべきです。

あなたの役割、立場(行動のすべて)は、ここではどんな行動が許容されるのか、ということについてのとても強いシグナルを発信しています。」

また彼らは、200人以上の中国のMBA学生と、200人以上のアメリカの主に銀行員、営業職、技術職の従業員に対する一連の調査から、ある結論を導き出しました。

応用心理学のジャーナルに掲載される別の論文で、Liaoと同僚たちはリーダーが怒りを爆発させたときに何が起こるかを調べました。

ある一定期間、99人のリーダーと140人の部下を対象に、悪罵を受けたり、言ったりした後の行動についての調査を行いました。

研究者たちは「道徳的な勇気」をもつ注意深いリーダーは、憮然としている部下に対し、面白い仕事のわりあてや、キャリア構築の助言を行ったり、より個人的に気にかけたり、仕事のリソースを提供することによって、後で自分の罪悪感を拭い去ろうとしている、と結論づけました。

「あなたがこの種の行動をしていると自分でわかったとき、それはすべきでないことだ、と気づくかもしれません。
それに対し何らかの罪滅ぼしをしたいと思うかもしれません。」とLiaoは言います。

このタイプの行動は、その日の出来事にあるように、リーダーシップスタイルにそれほど根ざしていない、とLiaoは述べています。

上司にとっては良くない一日であったかもしれません。

上司が部下との行動に意識的に注意深くあれば、怒りの爆発を避けることができるし、それゆえ罪滅ぼしの行動をとることもないでしょう。


著者情報
Lisa Cunningham
Lisa Cunninghamは、ICFのソーシャルメディアスペシャリストであり、フリーランスの作家、ソーシャルメディアのコンサルタントです。
彼女はチャタム大学で、Webコンテンツ開発に関する執筆で修士号を、ピッツバーグ大学では英語ライティングとコミュニケーションで学士号を得ています。


【翻訳 畑さち子】
Originally written in English by Lisa Cunningham
Coaching World, July 3 2017, Leaders Be Aware:Your Humor Influences Employees
https://coachfederation.org/blog/leaders-be-aware-your-humor-influences-employees

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